「伝わる」広報紙を ~ 読み手を考える ~
2学期も間近に迫った8月27日、はだのこども館で「基礎から学ぶ」と題した広報づくりの講習会が開催されました。 市内小中学校でPTA広報紙を制作している担当委員33人と情報委員23人が参加しました。
第 1 部では、秦野市役所政策部広報広聴課 吉田 健智 課長代理が、広報紙制作の初心者向けに講演しました。広報広聴課の皆さんは、月2回発行の「広報はだの」を制作しているプロ。「広報はだの」を例にして、紙面づくりの基礎や編集での工夫、注意点などを分かりやすく説明してくれました。
(講習会風景 写真)
(広報はだの 写真)
その中で印象的だったのは「広報はだの」を作る上で、「伝える」から「伝わる」、「見る」から「動く」広報へ、を心がけているということです。『読み手が知りたいことは何か』『読み手に伝えたいことは何か』を考えて制作すること。そうやって作られた記事に読み手は共感し興味を持ち、行動することにつながるそうです。
確かに興味を持つと記憶に残りやすく、もっと読んでみたくなります。読み手を考えて作る、それが内容や見せ方すべてに共通する大事なことなのだと、「広報はだの」を見て実感しました。
この講習会で広報紙制作の流れを知ることができてよかった、との声が多くの受講者から聞かれました。広報紙づくりに初めて携わる委員が多く、またどのように作ればいいのか悩んでいる様子もうかがえました。当日配られた資料は、そのままマニュアルとして活用できるので、今回参加できなかった委員とも共有でき、来年度以降も役に立ちそうです。広報の経験者にとっても、基礎知識を再確認できるよい機会だったと思います。
最後に講師から、「広報紙作成は大変だとは思いますが、楽しみながら作ってほしいです」とエールをいただきました。お忙しい中、本当にありがとうございました。
第2部では、今後各学校でのWeb広報づくりを想定した、ホームページ作りの注意点を中心に、小池 寿美子 情報副委員長から話がありました。
広報紙のホームページ化を考えている学校も実際にありました。しかし、写真掲載の注意点やセキュリティ問題、プライバシーへの配慮などが必要で、すぐに実行へ移すには難しいと感じたようです。
ドキリとしたことがありました。「インターネット上に掲載した内容は場合によって永遠に残るので、著作権や個人情報など十分に注意が必要です」の一言。Facebook などの SNS(Social Networking Service)の利用が少し怖くなりました。参加者もインターネット上に写真や情報を配信するときは、細心の注意が必要であることを再認識することができ、今後の参考になったのではないでしょうか。
最後に学校の広報紙をホームページ化するメリットとデメリットを教えてください、との質問がありました。メリットは、時代は紙面よりインターネット上から情報を取得するようになってきており、特に若い世代の目に届きやすいこと。ただし、インターネットに頼るにはまだ早く、紙面とインターネット両方をうまく使うことが必要では、と答えていました。スマートフォンなどが普及してきているとはいえ、持っていない人もいます。そのような場合も踏まえて考える必要があるということではないでしょうか。
第 3 部ではグループに分かれ、各校の情報交換を行いました。共通して上がる話題に、仕事をしている人の参加、全員で集まる会議の難しさなどがありました。
そして、他校との情報交換がとても良かったとの感想が多くありました。共通する問題の解決にも情報交換の場の重要性を感じました。
今回の講習会で得たことは、これからの広報活動に役に立つものと思います。そして、「大変だったけれど、PTA をやってみてよかった」と思ってくれる人が一人でも増えるきっかけになればうれしいです。