親子のマネー講座
「おこづかい教育」
~子どもに教えるためのお金のルールを学びませんか?~
令和3年1月23日(土)、キッズ・マネー・ステーション認定講師/ファイナンシャルプランナーの髙木典子氏を招いて、秦野市生涯学習課と秦野市PTA連絡協議会共催の家庭教育支援講演会「親子のマネー講座“お小遣い教育”」がZoom方式のオンライン講座にて開催されました。
以下の内容は、キッズ・マネー・ステーションのコラムを参考にしています。
■■おこづかいはなんのため?■■
「おこづかい」は何のために渡すのか。それは子どもが将来経済的自立をしたときにお金が管理できるようになるための練習です。
おこづかいには3つの方法があります。
定額制:1週間や1か月など一定の期間に一定の金額を渡すもの
報酬制:お手伝いなどの働きに応じて、おこづかいの金額が決まるもの
ミックス制:定額制と報酬制をあわせたもの
それぞれのメリット、デメリットを紹介します。
よく考えたうえで、子どもの性格にあったやり方をするといいでしょう。
兄弟姉妹で同じおこづかいのあげ方をする必要はなく、年齢とともにやり方をかえたり、やってみてうまくいかなかったら別のやり方にしたりするなど、変えてもいいのです。
おこづかいに関して約束を決めるのも大事です。金額をどうするのか、お年玉などの臨時収入をどうするか、親が勝手に決めるのではなく、子どもに意見を出させ、話し合って決めると子どもも納得し理解が深まります。
■■おこづかいのまとめ■■
おこづかいを成功させる5つのポイント
1)徐々にステップアップする(金額・期間)
2)貯めるだけでなく、使う楽しさを知る
3)おこづかい帳は無理につけない(レシートを貼るだけでもOK)
4)子どもと一緒に考えて家庭内でルールをつくる
5)子ども時代の失敗が、大人になっての成功につながる
(失敗を見守れば、その経験が大人になって役に立つ)
たかがおこづかいと考えていましたが、「おこづかいの範囲で失敗をして経験をつみ、買い物など日常生活の中でお金について考える機会を与えれば、正しい金銭感覚が育っていく」という話が大変参考になりました。
■■見えないお金
~電子マネー・カード~■■
講座ではおこづかいのことだけでなく、電子マネーについての話もありました。現金が無くても買い物ができるクレジットカードやPASMO、おサイフケータイなどの電子マネーは価値が見えにくいものです。
チャージをするときに子どもと一緒にすると、お金の価値がみえやすくなります。オートチャージはお勧めしません。また、親子で使用履歴をチェックする事も大事です。何にいくら必要なのか話し合い、利用目的・金額にルールを決めましょう。
■■オンラインゲームの問題点■■
オンラインゲームによる消費者センターへの相談は年々増加し、未成年の相談者のうち約半数を小学生が占めています。オンラインゲームの問題点は
・子どもが決済の手続きを勝手にできてしまう。
・大人がゲームの決済の仕組みを理解しないまま子供に遊ばせている。
・ゲームの提供会社が利用者の年齢を把握するのは難しい。
など様々です。
親子でゲームについて確認し話し合う(一緒にやってみるのもおすすめ)、クレジットカードの管理を徹底する(勝手に決済できないようにする)など対策しましょう。
もしトラブルにあってしまったら親子で最寄りの消費者センターに相談しましょう。(消費者ホットライン“188”にかけると近くの消費者生活相談窓口を教えてもらえます。)
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Zoomを利用しての講演会という事で不安がありましたが、先生の音声もしっかり聞こえ、チャット機能を利用しての質問もできました。
最後は、「お金や仕事を考えることはこれからの人生やこれからの家族との生活を見つめ直す作業になります。これをきっかけに今“お金”と向き合うことで、家族の絆を深めてほしい」という髙木氏の言葉で締めくくられました。あらためておこづかいの大切さを考えさせられた、大変有意義な講座でした。
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子どもと一緒に学ぶサイトの紹介
・日本銀行 にちぎんキッズ(小学生向け)
https://www.boj.or.jp/z/kids/index.html
・国税庁 税の学習コーナー
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/gakushu
■■髙木氏おすすめの本■■
「学校では教えてくれない大切なこと(3)お金のこと」旺文社
「ドラえもん社会ワールド お金のひみつ」小学館
「10歳から知っておきたいお金の心得」えほんの杜